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BGMを先に決めるか、後から当てるかで、映像の作り方はまるごと変わる

読了目安:約8分

映像を編集するとき、BGMを先に決めるか、後から当てるかは、映像の目的によって私の中でほぼ決まっています。

人の喋りがベースになっている動画、いわゆるトーク中心の企業YouTubeなどは、BGMを後から当てます。この場合のBGMは、あくまで背景の音です。喋りの内容をどう聞かせたいかを起点にして、テンポと長調・短調を選んでいきます。

逆に、企業のCMのように、映像の絵作りだけで内容を伝える場合は、BGMを先に決めることが多いです。この場合は、BGMのテンポや雰囲気に合わせて、映像のカットのテンポそのものを決めていきます。キックやスネアのタイミングに合わせて場面転換を入れる、という演出は、BGM先行だからこそ可能になる作り方です。


BGMの後付けで一番面白いのは、音楽が喋りの印象そのものを操作できるということです。同じ喋りの内容でも、BGMが前向きな曲であれば前向きに聞こえますし、暗い曲であれば逆の印象になります。これは編集の後半で演出として自由に手を加えられる部分です。

BGMを先に決める場合は、映像の内容自体に合わせて調性を選びます。かっこいい映像にしたいならマイナーコード、明るく親しみやすい印象にしたいならメジャーコード。見ている人は意識していないと思いますが、この音の選択だけで、受け取る印象はかなり変わっています。

わかりやすい例として、少し古いですが、ライザップのCMがあります。太っている状態、ダイエット前のシーンではマイナーコードが続き、トレーニングを終えて痩せた後はメジャーコードに切り替わります。ファブリーズのCMも同じ構造です。匂いが気になる場面ではネガティブな音楽が流れ、ファブリーズを使って匂いが消えた後は明るい曲に変わります。洗濯洗剤のCMも同様で、汚れが目立つ場面はマイナーコードの展開、洗濯し終えた後は明るい曲に切り替わります。

これらは全部、「ビフォーはマイナー、アフターはメジャー」という同じパターンを使っています。見ている側はほとんど意識していないはずですが、実際にはBGMがかなり大きな部分を担って、映像の印象を作っています。

こうやって意識してCMを見てみると、意外と面白いものが見つかります。目的に合わせてBGMを先に決めるか後から当てるかを選び、さらにその中身までコントロールする。これが、BGMを選ぶときに一番大きなポイントになっていると思います。

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