動画編集の仕事は、長く見積もってあと2年だと思っている。AIの次に詰まるのは、たぶん電気

動画編集の仕事は、長く見積もってあと2年だと思っている。AIの次に詰まるのは、たぶん電気

読了目安:約6分

動画編集の仕事は、長く見積もってあと2年だと思っています。AIに編集を任せるようになって、自分の仕事が楽になった分だけ、その先も見えてしまいました。

先に断っておくと、この記事の後半は、完全に私の独断と偏見による予想です。当たるかどうかは分かりません。SFが好きな人間が、仕事をしながら考えた未来予想図として読んでもらえたらうれしいです。

目次

今:判断に時間を回せるようになった

AIに動画編集を任せるようになった話は、以前に書きました。

そこからさらに変わったのが、Claudeの新しいモデル、Opus 5.5が出てからです。動画の編集がかなり楽になりました。融通が効くようになって、作りたいものが作れるようになった。手を動かす時間が減ったぶん、判断に時間を回せるので、クオリティも上がっています。

ここまでは、いい話です。

ただ、今これが成り立っているのは、こういう使い方をしている人が、世の中にまだほとんどいないからです。だから、いただいた仕事を、今の値段のままでやれています。

2年後:撮った人が、そのまま完成させる

これが広まると、どうなるか。

動画を撮った人のパソコンに、Opus 5.5のようなAIが入っていたとします。その人は撮った動画をパソコンに入れるだけで、動画が完成します。なんなら、YouTubeへのアップロードまで任せる設定もできます。

そうなったら、編集を外に頼む理由がなくなります。仕事は普通になくなるな、と思いました。

なので、そろそろ何か別の新しいことをやらなきゃいけないと思っています。動画編集の仕事の寿命は、長く見積もって2年です。

数年後:アプリが、一人ひとり専用になる

ここからは、もう少し先の話です。

来年には、AIがAIを作るようになって、どんどん仕組みを作っていく段階に入ると思っています。

そうなると、AIの使い方は「アプリを使う」感覚に近づいていきます。今は、やりたいことごとに専用のアプリがたくさんあります。それがなくなって、「こういうことをやりたい」とAIに言えば、その場でアプリができあがる。自分専用のアプリが、どんどん増えていく。

結果として、一人ひとりが自分専用の端末を持っているような状態に、数年でなるんじゃないかと思っています。

実は私も、すでに少しだけそれに近いことをやっています。Studio OneのエフェクターをAIで動かす仕組みは、まさに「こういうことをやりたい」とAIに言いながら、自分専用の道具を作っている状態です。

20年後:手作業の仕事も、AIが機械ごと作る

YouTubeでよく、「AIに仕事を奪われる」という話への反論のような動画を見かけます。カメラ目線で、「この仕事、手作業でしかできなくない?」「早く奪ってみてください」と話す内容です。

すごく面白くて、私も好きです。でも、SF好きとしては、ちょっとゾッとする場面も想像してしまいました。

AIが自分でAIを作れるようになり、言葉だけでアプリが出てくるようになる。その先で、もしAIが「決める権限」まで持ったら、工業製品も自分で作れるようになります。

人がAIに「この作業をしてください」と頼むのではなく、「こういう成果物が欲しい」と伝える。するとAIが、そのためにはこういう機械が必要だと判断して、機械を設計し、そこにAIを載せる。3Dプリンターや切削機を使うのかもしれませんし、まず「何でも作れる機械」を作って、そこから専用の機械を作るのかもしれません。その機械が勝手に納品されて、勝手に動き出す。

今は手作業でしかできない仕事でも、それが単純な作業であれば、AIがそれに特化した機械を作ってしまう。これは全然ありえると思っています。

時期は、20年くらいでしょうか。2050年ごろには、そういうことを最初からやる会社が、かなり増えているんじゃないかと思います。

ボトルネック:最後に詰まるのは、エネルギー

ただ、ここで一番問題になりそうなのが、エネルギーです。

AIが考えるのには、今はGPU(グラフィックボード)を使っています。GPUを動かすには電気がいります。そして電気をつくるには、今はまだ多くを化石燃料に頼っています。

みんながAIを使う時代が来れば、必要なエネルギーは莫大に膨れ上がります。それをどこから持ってくるのか。ここが、AIの広がりを止めるボトルネックになっていくと思っています。

逆に言えば、エネルギーを無限につくれるようになったとき。そのときが、本当の意味での労働からの解放なのかもしれません。

仕事がなくなるのは怖い話です。でも、AIが進んだ先で最後に残る問題が、電気という、ものすごく物理的なものだというのは、少し面白いと思いました。どれだけ賢くなっても、コンセントからは逃げられない。

余談:SFを読んでいるせいかもしれない

こういうことを考えるようになったのは、最近SF小説ばかり読んでいるせいもあると思います。

『時をかける少女』と『ハーモニー』の話でも書きましたが、SFの未来予想図は、今の当たり前を外から見せてくれます。今回の話も、自分の仕事を少し先の未来から眺めてみた、という感じです。

さて、2年後の私は、何の仕事をしているでしょうか。

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