『何者』を読んで、また成仏した。就活をしなかった側の私が、大学4年の痛さを思い出した話

『何者』を読んで、また成仏した。就活をしなかった側の私が、大学4年の痛さを思い出した話

読了目安:約4分

朝井リョウさんの『何者』を読みました。作者の人を見る目が鋭すぎて、若いころの自分が封印していた記憶が出てきました。就活をしなかった側の私の話です。

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描写の解像度が高すぎる

この本は、大学生の描き方がとにかく細かいです。グロテスクにすら感じるほど、成長の途中にある人間の、嫌な部分まで描いています。

序盤から最後まで、それが続きます。人生を描く話というより、人生の一場面の切り取りです。ただ、読んだ人の多くが、きっとその場面を通ってきたと思います。わざと封印していた記憶を、蘇らせてくる。ハッピーエンドの雰囲気で終わるのに、やっていることは心を殴るような行為です。そこが面白くて、いい本だと思いました。

98%が就職する大学で、就活をしなかった

私の大学は、就職率が98%とか99%という大学でした。就職しない人は、ほとんどいません。私の仲間内にも、いませんでした。

そんな中、私は大学4年のときに、楽曲制作の仕事で個人事業を始めていました。すでに収入を得る方法を持っていて、自分は特別だと思っていました。音楽をやっていて、しかも超かっこいい、と。

正直に書くと、音楽は、モテるためにやっていた面もありました。

言葉にされて、また成仏する

本を読んでいて、そのころの自分と重なって、少し痛くなりました。

もちろん、若いころの失敗や痛かったことは、もう受け入れ終わっています。うまくいく人もいれば、いかない人もいる。運もあるし、実力もある。私の実力も運も、その程度だったのだと、思えるようになっています。

でも、こうして言葉にしてもらうと、もう一度成仏することがあるのだと、新しく知りました。

余談:Netflixと歴史書と、小説

最近は、歴史の専門書や小説を、自分を楽しませるためだけに読んでいます。歴史に疎い私が専門書を読んだ話のような読み方は、役に立たなくても楽しいから続けています。

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