調子のいい日は3時間で1曲できる。それでも依頼には2週間もらう理由と、必ずトラックから作る作曲の順番

調子のいい日は3時間で1曲できる。それでも依頼には2週間もらう理由と、必ずトラックから作る作曲の順番

読了目安:約5分

調子のいい日なら、作詞・作曲・編曲・レコーディング・ミックス・マスタリングまで、3時間で1曲できます。それでも、依頼を受けたときは2週間ほどいただいています。

今は、完成済みの曲を売るサイトに並べるストック曲を作っています。フルで完成しているものが5曲ほど。メロディーと編曲まで終わって、歌詞を入れるだけの状態のものが数十曲あります。これをどんどん出していこうと思っています。

今回は、その曲をどういう時間の使い方と、どういう順番で作っているかの話です。

目次

3時間の日と、3日かかる日

1曲にかかる時間は、曲によります。

気持ちよく作業できる日、体調がよくて快適な日は、だいたい3時間で最後まで行けます。一方で、時間がかかるときは2、3日かかります。

1日に机に向かう作業は、最大で3時間くらいです。それを3日続けると、9時間。それだけあれば、まず間違いなく1曲はできます。感覚としては2日あればできるのですが、保険をかけて3日と言っています。

机に向かうのは9時間、残りは体調を整える日

依頼を受けて曲を作るときは、2週間ほどいただいています。でも、実際に机に向かって作業している時間は、9時間くらいです。

では、残りの時間は何をしているのか。曲ができる状態に、体調を整えています。

3時間で1曲できる日と、3日かかる日の差は、技術の差ではありません。同じ人間が、同じ道具で作っています。違うのは、その日の自分の状態です。

作曲は、判断の連続です。このコードでいいか、このメロディーでいいか、この音色でいいか。数秒ごとに小さな決定をしていきます。調子のいい日は、その判断が速くて、迷いません。調子の悪い日は、ひとつひとつの判断に時間がかかって、決めたあとも「本当にこれでいいのか」と戻ってしまいます。

作業時間を短くしたければ、作業そのものを速くするより、判断が速い日に作業を集めたほうがいい。2週間という期間は、そのための余白です。

依頼の曲とストック曲の違い:注文があるかないか

依頼を受けて作る曲と、ストック曲の作り方の違いは、シンプルです。注文があるかないか。

ストック曲には注文がありません。自分が好きなエッセンス、自分が聴いて気持ちいい感じで作ればいい。「こういう曲が聴きたいな」と思ったら、それを自分で作ります。

依頼の曲は、「こういう曲にしてください」と言われたものを、その通りに作ります。その中で、自分のエッセンスを入れたほうが良くなりそうだと思ったときだけ、それを反映します。

ストック曲がどんどんたまっていくのは、たぶんこのためです。注文がないぶん判断が少なくて済むので、調子のいい日に、気持ちよく作れてしまう。一番苦労しない作り方が、一番好きな曲になるという話にも、少しつながっている気がします。

必ずトラックから作る

作る順番は、全部の曲で同じです。トラック、メロディー、歌詞の順番で作っていきます。

ここで言うトラックは、完成したオケではありません。半分くらいの状態で、ドラムだけのこともあります。メロディーと一緒にコード進行を打ち込んでいくこともあります。

メロディーと歌詞は、かなり近いタイミングで作ります。歌詞を書きながらメロディーを作ることもあれば、メロディーを作りながら歌詞を書くこともあります。でも、トラックだけは必ず最初です。

これにも理由があると思っています。

トラックを先に作ると、曲の「床」ができます。テンポとリズムと、だいたいの空気感が決まる。その上でメロディーを歌ってみると、床が勝手に選択肢を絞ってくれます。このリズムなら、この言葉の乗せ方が気持ちいい。このテンポなら、この長さのフレーズが自然。何もないところでメロディーを考えると、可能性が無限にあって迷いますが、床があると迷う範囲が狭くなります。

さっきの判断の話と同じで、先に決めておけるものを決めておくと、あとの判断が速くなります。トラックから作るのは、私にとっての迷わないための順番です。

余談:歌詞待ちの曲が数十曲ある

ストック曲の在庫を正直に書くと、メロディーと編曲までできていて、歌詞だけがない曲が数十曲あります。

トラックとメロディーは、調子のいい日にどんどんできてしまう。でも歌詞は、メロディーと一緒に作ることが多いぶん、あとから入れようとすると別の頭が必要になります。結果として、「あとは歌詞だけ」の曲が、気づけば数十曲になっていました。

この歌詞待ちの曲たちを、これから順番に完成させていく予定です。

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